弊社メールマガジンで配信した「コンサルタントのつぶやき」です。
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AIやロボットの話題が活況ですが、
個人的には人間の能力を強化する技術にも強い興味を持っています。
障がい者陸上世界選手権(2015年10月)の男子走り幅跳びにおいて、
義足の選手が出した記録が、ロンドンオリンピックの金メダリストの記録を上回りました。
この記録は義足の選手の努力の賜物であること間違いありませんが、
もしも義足の性能により跳躍力を上げることができるのであれば、
アスリートでなくても驚異的な跳躍力を手に入れることができます。
ロボットアームなどに応用されている筋電の研究も非常に興味深いものがあります。
筋電とは、筋肉の収縮に伴って発生する電流のことです。
この筋電をAさんが動作したときに取得し、
Aさんの筋電をBさんの筋肉に流すと、同じ動きができることがわかっています。
もう少し具体的な例をあげると、超絶的なドラムテクニックの筋電を取得すると、
他の人に同じ動作をさせることができます。
さらに驚きなのは、その筋電を何度も流すと、脳が筋電の強弱とタイミングを学習し、
筋電を流すことを止めても、同じ動作ができるようになります。
これは、原理的にはどんな運動にも適用することができます。
ここからは実現されていない世界ですが、
上記の方向で研究が進んでいくと、人間の脳の学習も自動化することができます。
結局のところ、脳は電気信号による刺激で学習をしていますので、
その電気信号を再現すれば、学習を再現することできるようになります。
つまり、人間の脳をあらゆる「良い刺激」で学習をさせると、
多大な努力を必要とせずとも「優秀な人」を育てられるようになります。
AIとロボットが今より進化することよりも、
自分自身が強化される未来の到来に、私はワクワクさせられています。
2017年08月18日 (金)
青山システムコンサルティング株式会社
長谷川 智紀