弊社メールマガジンで配信した「コンサルタントのつぶやき」です。
IT利活用のトレンドやお役立ち情報をメールマガジンでお届けしています。
「大漢和辞典」という漢和辞典をご存知でしょうか?
ジーニアス英和・和英辞典で有名な出版社「大修館書店」より発売されている、
約5万の漢字を収録している漢和辞典です。
その規模も普通の辞書とは桁違いで、
総ページ数1万8千、全15巻(うち索引2巻)に及びます。
中国の古典、史書や、歴代の辞書・字書まで、
ありとあらゆる漢籍をもとに作成された、世界最大級の辞書といえます。
この辞書は、その規模と内容から、日本語を情報機器で表示するための
文字コードを制定する際にも大いに参考にされています。
例えば、日本語用文字コードの現在の最新規格は、
日本工業規格(JIS)の制定した「JIS X 0213:2012」というものですが、
この規格には、各漢字の一つ一つに、
大漢和辞典内で振られている漢字番号が掲載されています。
このように大漢和辞典は、IT分野でも、
文字の出典として重要な役割を果たしているのですが、
肝腎の辞書そのものは、長らく紙の書籍の形でしか提供されてきませんでした。
電子化への要望はあったものの、市販の一般的な情報機器では、
大漢和辞典の漢字をすべて表示できないこと
(上記のJIS X 0213で扱える漢字数はたかだか1万程度しかありません)、
そもそも大漢和辞典の情報量が厖大極まることから、なかなか実現できませんでした。
しかし、それらの問題をついに解決できたようです。
この11月に、大漢和辞典を電子化したデジタル版を発売すると、
大修館書店より発表がありました。
紙では1万8千ページある大漢和辞典の全内容が、
USBメモリーに収められています。
価格は10万円ですが、紙の辞書の場合、
全15巻セットで24万円なので、それよりはずっと安くなっています。
電子化することで場所も取らず、おまけに安くなるということで、
ITの進歩の恩恵をよく実感できる商品といえるのではないでしょうか。
2018年10月26日 (金)
青山システムコンサルティング株式会社
その他