弊社メールマガジンで配信した「コンサルタントのつぶやき」です。
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新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い、3密回避、ソーシャルディスタンス確保と、「不必要な物理的な人々の接触」を避けるよう推奨されてきました。
この傾向は、現在のウィズコロナの期間は感染症対策を目的に継続し、アフターコロナにおいてもリモートワークの定着などの理由である程度継続していくものと推察されます。
そんな中、物理的な人々の接触を伴わないコミュニケーションチャネルとして「チャットツール」の利用頻度は益々増え、企業内のコミュニケーション基盤として無くてはならないものとなっていますが、チャットツールでのコミュニケーションとはなかなかに難しいものです。
例えば、先日下記のようなやり取りがありました。
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私:
設定変更後のシステムの挙動について教えてください。
1. A機能は○○ですか?
2. B機能は△△ですか?
相手:
メールでも確認できますよね?
> 1. A機能は○○ですか?
→○○でした。
> 2. B機能は△△ですか?
→△△ではなく、□□です。
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「メールでも確認できますよね?」
の部分の相手側の意図は、
「メールで届いたログを確認すれば良いですよね?」
というものだったのですが、当初の私の解釈は
「ログメールであればそちらでも確認可能ですよね?なぜ聞くのですか?」
でした。
非常にヒヤリとしました。
なぜこのような勘違いが起きたのでしょうか。
それはチャットツールの特徴に一因があると考えます。
チャットツールの大きな特徴には、「スピード感」と「手軽さ」があると思います。
スタンプ一つで意思表示ができるため、文字通り「チャット (おしゃべり)」のようなスピード感と手軽さでコミュニケーションが可能です。
その反面、文章の作成や解読に費やす時間が短くなる傾向が強く、認識齟齬を引き起こしやすいと言えます。
対面の「チャット (おしゃべり)」であれば相手の表情などの非言語情報から誤解を察知することも可能ですが、チャットツールではそれもできません。
ビジネスシーンでチャットツール利用の比重が増していく中で、チャットツールにおけるコミュニケーションミスは少なからず生産性の低下に繋がるでしょう。
スピード感と手軽さを殺さず、かつ齟齬なく一意に伝わる文章力「ビジネスチャットスキル」ともいうべき技術が求められてくるのではないでしょうか。
これは、本質的にはこれまでのビジネス文章スキルと同じものだと考えますが、スピード感と手軽さへの対応として、「適切なタイミングで端的にコメントすること」がこれまで以上に重要となるでしょう。
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2020年06月22日 (月)
青山システムコンサルティング株式会社
宿谷大志