社内にIT企画ができるDX人材がいません

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今回も、DXに関するお問い合わせにお答えください!

これだけ多くの情報が世の中に出ているのに、自分が抱えている疑問に対する答えって、なかなか見つけられないんだなぁ。

それが簡単にできたら、私たちの仕事は減りますね。

必要なタイミングで、必要な情報だけ、ピンポイントで手に入れられるようになる・・・というのは、ちょっと考えただけでも課題がたくさんあるので、まだまだ先かもしれない。

もちろん、私たちも情報の提供は、介在価値の一部でしかないですが。
実際に伴走する価値は相対的に高くなりそうですね。

では、本日のお問い合わせです。
「これまで社内システムはITベンダーに任せきりの状態でした。 今後、自社でIT企画人材を育成する際は何から手をつけさせれば?」

こういう質問が寄せられることからも、伴走者としての我々の価値が透けて見えるね。

そもそも、IT企画人材って、どんなことが求められるのでしょうか?

自社の経営や業務において必要十分なITおよびデジタルを導入する計画を立てること

こうやって書くと当たり前の説明になっちゃうけど。

「必要十分」というのが肝ですね。

そう。「自社の経営と業務」と「ITおよびデジタル」の両方を知らないといけないから、一朝一夕にはできないよ。

その前提で、範囲が広過ぎるから育成・教育に順序をつけるならどうなりますか?という質問かと思います。

いずれにしても、ITベンダーには構築の部分で参画してもらうはずなので、ITおよびデジタルの部分は外部に任せても良いでしょう
ただし、参画するプロジェクトを通じて常に学び続ける姿勢で。

そうすると、「自社の経営と業務に精通することが優先」ということですね。これはこれで難しいです。

いきなり全てに精通するのは無理なので「この業務については、社内の誰に聞けば良いのか」を知ることが最初のステップに良いと思う。私の経験的に。
困ったときに助けてくれる人、悩んだときに確認できる人とつながっている「IT企画担当者」は、独りよがりな要件整理をしないんだよな。

それに加えて、ある業務と別の業務、両方が関係する要件を整理するとき、社内でハブになることも重要な役割かと思います。

とはいえ、関係者が多くて、かつ、業務の深い部分まで掘り下げる必要があるような案件をいきなり手掛けるのは可能であれば避けてあげた方がいい。将来的には任せたいけど。

そしたら、最初に携わるのは、どんな案件が良いですか?

例えば、「Web会議システムの選定」であれば、関係者は多くても業務の深い部分まで掘り下げる必要がないことが多いので、比較的難易度が低いはず。

こういった案件で得られる経験としては、どのあたりを期待するものなのでしょうか?

比較的難易度が低いとはいえ、社内の要件を取りまとめて、「ベンダーをマネジメントする」のは良い経験になる。

「Web会議システム」という個別の要件を整理する過程として「自社におけるテレワークの在り方」みたいなテーマを考えたり、そこから「自社におけるデジタルの在り方」というテーマに発展したり。
丁寧に取り組むと、色々な成長機会がありそうです。

急に成長してもらうことを期待するとハードルが上がってしまうけれども、勇気をもってベンダー依存から脱却することで、案件をこなすごとに社内の人材が着実に成長することを実感できるはず。

「日常業務で手一杯である上に、経済的にもIT専門人材を配置できない」という声もありますが・・・。

「会社を改革するプロジェクト」はまさに投資。DXに限らずリスクを負わない投資はない。
こういった方々には、補助金などを活用して専任で担当者を割り当てることを私は検討してもらうよ。

こんな会社にしたい!という気持ちが無いと、リスクのある投資をする気持ちも、その投資を回収する気持ちも弱くなりますし。
まずは、自社の課題に向き合う時間を確保することが重要ですね。

そうそう。自社の課題を解決するためにDXが必要だと、経営者自身が本気で思えば、前向きに取り組めるはず。

特に規模が大きくない企業であれば、経営者が率先して「IT企画」をして、そこに実務面をサポートする社員がいる体制も良いかと思います。

重要な経営課題をDXで解決するなら、そういう体制も良いと思う。
それであれば、サポートとしてITコンサルタントなどの外部リソースの活用をする選択も悪くない。

経営者自身の本気!大事ですね。

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2022年01月30日 (日)